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タイの歴史 用語辞典
サクディナー、ムアン、サンガ、クルンテープ。タイ史を読むときにつまずきやすい36語を、
タイ語表記とあわせて説明します。
📘 用語
- ムアンเมือง
- 盆地ひとつを単位とする政治共同体。「都市」と「国」の両方の意味をもつ。首長(チャオムアン)が治め、大きなムアンが小さなムアンを従える階層をなした。
- バーンบ้าน
- 村。ムアンの下位単位。いまも地名の頭につく(バーンチエン、バーンコークなど)。
- ピー信仰ผี
- 精霊信仰。仏教以前からの土着信仰で、現在も家の祠(サーンプラプーム)として残る。
- サクディナーศักดินา
- 「田の力」。王族から奴隷まですべての人に数字を割り当てる身分制度。国王10万、大臣1万、平民25、奴隷5。労役量・裁判での証言の重み・罰金・着衣までを決めた。
- プライไพร่
- 労役義務を負う平民。王直属のプライ・ルアン(年3〜6か月の労役)と、王族・貴族に属するプライ・ソムがある。
- タートทาส
- 奴隷。多くは借金による債務奴隷で、返済すれば解放された。1905年に全廃。
- ムーンナーイมูลนาย
- プライを統率する主人(貴族・官人)。土地ではなく人の支配が権力の源だった。
- チャトゥサドムจตุสดมภ์
- 四部制。ウィアン(首都行政)・ワン(王室と司法)・クラン(財政と貿易)・ナー(農地と食糧)。
- マハータイ/カラーホムมหาดไทย / กลาโหม
- 民政と軍政をつかさどる二大長官。トライローカナート王が置き、1892年の省庁改革まで約400年つづいた。
- ラーチャサップราชาศัพท์
- 王室用語。王の食事・睡眠・死などに専用の語を用いる。クメール語由来の語彙が多く、現在も王室報道で使われる。
- デーワラーチャー/タンマラーチャーเทวราชา / ธรรมราชา
- 神王/法の王。タイ王権の二重の正統性。前者はクメール・インド由来、後者は仏教由来。
- ポンサーワダーンพงศาวดาร
- 王朝年代記。多くが後の王朝の時代に編纂され、王の正統性を示す目的をもつ。史料として使うときは注意が必要。
- 三印法典กฎหมายตราสามดวง
- 1805年にラーマ1世が編纂させた法典。マハータイ・カラーホム・クランの三長官の印を押して正本としたことに由来。1908年まで基本法だった。
- バウリング条約สนธิสัญญาเบาว์ริง
- 1855年の英シャム条約。王室の貿易独占の廃止、輸入関税一律3%、治外法権。不平等条約であると同時に、米輸出国としての発展の起点。
- テーサーピバーンเทศาภิบาล
- ラーマ5世期の地方統治制度。モントン(州)-県-郡-区-村の階層を設け、中央から官僚を派遣した。半独立の地方勢力を直接統治下に置いた。
- モントンมณฑล
- ラーマ5世期の広域行政単位(州)。1899年のモントン・パヤップ設置でラーンナーがタイ本土に編入された。
- カナ・ラーサドーンคณะราษฎร
- 人民党。1932年6月24日の立憲革命を起こした組織。パリ留学生グループと国内の中堅将校からなる。6原則を掲げた。
- ラッタニヨムรัฐนิยม
- ピブーン期の国家信条。1939〜42年に12の布告が出され、服装・あいさつ・言葉づかい・食事・家庭生活にまで国家が指針を示した。
- セーリータイเสรีไทย
- 自由タイ運動。第二次世界大戦中、摂政プリーディーを中心に連合国と連携した地下抵抗組織。戦後、タイが敗戦国扱いを免れる根拠となった。
- パッタナーพัฒนา
- 開発。サリット体制の統治スローガン。「政治の季節は終わった。これからは開発の時代だ」。
- 命令66/2523คำสั่ง 66/2523
- 1980年、プレーム政権が出した方針。「共産主義への対抗は軍事ではなく政治」として投降者に恩赦を与え、武装闘争を終息させた。
- 人民憲法รัฐธรรมนูญฉบับประชาชน
- 1997年憲法。公選の起草議会と全国公聴会を経て制定。上院の直接選挙、憲法裁判所など独立機関の設置、強い首相を特徴とする。
- UDD/PADนปช. / พธม.
- 赤シャツ(反独裁民主戦線)/黄シャツ(民主市民連合)。2000年代の対立する街頭運動。争点は「誰が正統に統治できるか」。
- 刑法112条มาตรา 112
- 不敬罪。王・王妃・王太子・摂政への名誉毀損を処罰する。最長15年の懲役を定め、外国人にも適用される。
- サンガสังฆะ
- 僧団。サンガ最高評議会を頂点に県・郡単位で組織され、国家仏教局が事務を担う。宗派はマハーニカーイとタンマユットの2つ。
- ブンบุญ
- 功徳。托鉢・寄進・放生・寺の修繕などによって積まれる。積む行為の総称がタンブン。
- チェディ/プラーンเจดีย์ / ปรางค์
- 仏塔/トウモロコシ型の塔堂。形が時代を示す。釣鐘型=スリランカ式、蓮のつぼみ型=スコータイ、プラーン=クメール・アユタヤ、八角基壇=ラーンナー。
- シャムสยาม
- 外国側からの古い呼称。1939年まで国名として使われた。語源はサンスクリット由来説などがある。
- イサーンอีสาน
- タイ東北部。サンスクリットの「北東」に由来。住民の多くはラオ語系の方言を話し、人口は全国の約3分の1を占める。
- ルークチーンลูกจีน
- 華人の子孫。19世紀以降の大量移民の末裔で、タイ社会に深く溶け込んでいる。歴代首相や大企業の創業者に華人系が多い。
- タイ族คนไท
- タイ・カダイ語族の言語を話す人びとの総称。国境をこえて分布し、ラオ語・シャン語・チワン語などが近い親戚にあたる。
- スワンナプームสุวรรณภูมิ
- 「黄金の土地」。古代インドの文献に現れる東方の地名で、東南アジア大陸部を指すと考えられる。バンコクの国際空港名の由来。
- カムムアン/タム文字คำเมือง / ตัวเมือง
- 北タイ語と、ラーンナー独自の文字。標準タイ語とは語彙・声調が異なり、タム文字は仏典の書写に使われた。
- ソンクラーンสงกรานต์
- 4月13〜15日の旧正月。年長者の手に水を注ぐ儀礼が本来の形。2023年にユネスコ無形文化遺産に登録された。
- ローイクラトンลอยกระทง
- 陰暦12月の満月の夜、灯籠を川に流す行事。北部のイーペンではランタンを空へ飛ばす。
- 足るを知る経済เศรษฐกิจพอเพียง
- 1997年の危機のあとラーマ9世が説いた考え方。中庸・合理性・自己免疫力の3原則と、知識・道徳の2条件からなる。
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